横浜各所で開催中 横浜ゆかりの偉大な建築家3名
それぞれの展示会 個人的におさらいしておきます。
建築家・浦辺鎮太郎の仕事 横浜展
2020.11.14_12.13 横浜赤レンガ倉庫一号館 にて
浦辺鎮太郎 1909(明治42)出身地倉敷を中心に作品が残りますが
この展示会で、その多くを知りました。( 勉強不足を知りました。)
以前、氏の作品『大原美術館』がある倉敷市内の美観地区を訪れました。
近くの『倉敷アイビースクエア』『倉敷市民会館』などの作品も見ましたが
正直、当時は印象に残りませんでした。とくに美観地区の保存状態が素晴
らしく、逆に時代劇のセットのようだな、と感じたことを覚えてます。
( 関係者のみなさま、失礼!)
『倉敷アイビースクエア』が 氏の代表作だと思われます。
倉敷紡績所の工場をホテル、レストラン、ホール、宿泊施設などに改修した
複合観光・文化施設。それまでの氏の作風からは一変、赤煉瓦をふんだんに
使われました。この展示会が『赤レンガ倉庫』で行われた由縁なのだろうと
考えていましたが、横浜にある氏の作品が他にもあることを知りました。
『大佛次郎記念館』『横浜開港資料館』『神奈川近代文学館』など
展示は他にも、事務所として独立する以前、倉敷絹織(現・クレラ)勤務の
時代の仕事などもあり、興味深いです。
____________________________________________________
M meets M 村野藤吾展・槇文彦展
2020.10.30_12.27
新旧横浜市庁舎の計画を手掛けた建築家である。
槇文彦展は 氏の作品『新横浜市庁舎』のお隣・横浜アイランドタワー内
BankART Temporary にて。
横浜アイランドタワーは、旧横浜銀行本店別館を一部曳家・保存した部分を
からめて、2003年に完成した高層建築だが、このほど竣工した市庁舎とは
別棟になっている。せっかくの新市庁舎の公共スペース(アトリウム)が
挟まれたような形状で、なんとか一つ計画として実現できなかったものか。
新市庁舎を利用するたびに感じるのですが、二棟の計画となった経緯には
やはり、バブル経済崩壊の影響があったようです。
氏の作品は、模型を中心に他にも多数。
旧山手通沿い。街並みを形成させた『ヒルサイドテラス』の作品群が明快。
村野藤吾展は 馬車道通りのむかい BankART KAIKO(旧帝蚕倉庫)にて
氏の作品は旧横浜市庁舎を中心に図面やスケッチ、模型が展示されている。
市民のためのスペースが内包された庁舎の魁だったと。ただ、この空間の
馴染みがいまいち薄いのは、内向きに閉じた空間であること。そして
庁舎へのメインの出入口が、逆の向き、関内駅側からと変わってしまった
からなのでしょうか。
この旧市庁舎も一部保存され、宿泊施設として活用されていくとのこと。
積み重ねられた時代。それが形としても用途としても残されていくこと。
街並みに深みをあたえると思います。